弁護士コラム 浮気・不倫慰謝料を請求された方へ

浮気・不倫の慰謝料請求から「逃げる」方法ってあるの?

浮気・不倫の慰謝料としてお金を請求されたら、どう対応するのが正解でしょうか。
パッと浮かぶところとしては、
無視する、言いなりに支払う、洗いざらい話すなどの選択肢があるでしょう…

しかし、これらの対応は、すべて不正解です!

また、誤った対応をしてしまうと、取り返しがつかないこともあります。
そこで今回は、「誤った対応をしたら何が起きるのか?」について、見てみましょう。

この記事を読んでわかること

  1. 肉体関係があっても浮気・不倫の慰謝料を支払わなくてよい場合がある
  2. 浮気・不倫の慰謝料請求を無視すると起きること
  3. 浮気・不倫の慰謝料請求は弁護士に依頼するのがおすすめ

相手からの請求に焦って対応しない

浮気・不倫がバレて慰謝料を請求された場合、焦って対応してしまうケースが多くみられます。
慰謝料の請求をされたのに放置してしまうと、相手の怒りが高まってしまうんじゃないかと気にされる方もいらっしゃいますが、法的に見れば数日くらい時間をおいて考えても、状況が悪化する可能性は低いです。
焦って対応し、取り返しがつかない事態になる前に、落ち着いて対応方法を考えましょう。

対応するために知っておくべきこと

慰謝料の請求を受けたときの対応方法としては、何点か考えられます。

そのうちの一つとして、
「なぜ支払わないといけないんですか」
というように強気に言い返すという方法があります。
請求をしてきている相手としても、
「まさか、そんなに強く言い返してくると思ってなかった…」と想定外の答えに引いてしまって、請求をあきらめるかもしれません。

また、「根拠を示してください」というように、請求してくるのであれば浮気・不倫の根拠を示すように求めるという方法もあります。「浮気をしただろ!」と言って請求してくる人のなかには、異性と一緒にいるところを見ただけで浮気だと思ったり、勝手に勘違いして請求してきたりという人もいます。そのような人には、毅然とした態度で臨むことも必要でしょう。

さらに、あなたが本当に何もしていない場合は、放置するという方法も選択肢としては考えられます。
ただ、あなたが浮気・不倫をしていた場合は、ここで紹介した方法では、逆に失敗してしまう危険性があるかもしれません。
それは、どのような場合なのでしょうか。

職場にバレる・家族にバレるというリスク

夫・妻にバレてしまう!

浮気・不倫相手の妻・夫は、不倫をしていたあなたのことを許せないと思い、慰謝料を請求してきています。
そのため、請求に対して「根拠を出してください」と言ったり、または、放置したりした場合、相手は、「反省していない!」 と感じ、あなたの夫・妻にバラしてしまう可能性があります。
もちろん、このような相手の行為は違法な場合があります。ですが、相手の行為が違法であっても、家庭が壊れてしまえば、元も子もありません。そのため、慰謝料の請求を無視せず、対応したほうがよいでしょう。
ただし、相手によっては、連絡した際に「バラされたくなければ数百万円を支払え」などと、脅迫まがいの行為をしてくる場合があります。
このような場合には、本人同士の話合いで解決することは難しいですので、弁護士に依頼し、脅迫行為を止めるよう伝えてもらうという対応方法もあります。

職場・学校にバレてしまう!

また、さらにエスカレートして、あなたの職場や学校に告げ口をする場合もあります。
本来、不倫と職場や学校は無関係です。しかし、ウワサになってしまうことや上司から事情聴取を受けてしまうこともあり得ます。また、上司が今回の件を重く見た場合には何らかの処分を受けてしまうかもしれません。特に職場での浮気の場合、そういった話になることも珍しくありません。
職場・学校に居づらくなってしまうのを避けたいのであれば、うまくやり過ごそうとして反論したり、放置したりせず、別の対応をするほうがよいでしょう。

弁護士からの請求を放置すると起きてしまうこと

弁護士からの請求は、弁護士が慰謝料を請求できると考えたうえで行っているものです。そのため、無視した場合には裁判になってしまう可能性があります。
弁護士からの請求は、内容証明郵便で届くことが多いので、この書面を受け取った場合にはすぐに対応しましょう。

裁判所からの手紙を放置すると起きてしまうこと

裁判所からの手紙を放置したら裁判に負ける!

相手から裁判を起こされると、あなたの家に「訴状(裁判を起こすための書面)」や「証拠」が送られてきます。
「これまで放置してきたんだから、これも無視しよう」という気持ちになるのもわかります。
ですが、この書面を無視してしまうと、裁判官はあなたが相手の主張を認めたものと判断し、判決を下します(民事訴訟法第159条3項本文)。
そして、この判決が確定してしまうと、”すでに決まったこと”と法律上扱われて、再度裁判をすることはできません(民事訴訟法第114条1項)。
してしまったこととはいえ、不倫に至ってしまった経緯や相手の夫婦の状況など、法的にみても減額・免除につながりうる言い分があったとしても、何も対応をしなかったがために裁判では負けてしまい、二度と争えなくなってしまうのです。
ですから、裁判所からの手紙は放置しないことが大切です。

裁判に負けても放置していた場合に起きること

裁判に負けると、「あなたは不倫相手の妻・夫に対して○○万円支払え」という判決が書かれた紙が届きます。これを放置した場合、何が起きるのでしょうか。

給与が減る!

裁判に負けても放置した場合、あなたの給与が差し押さえられる可能性があります(民事執行法第22条1項1号、第155条2項等)。
こうなってしまった場合、相手は、慰謝料を全額回収できるまで毎月給与の差押えをしてきます。やめてほしいと伝えても、残額を一括で支払うなどしない限り、差押えをやめてくれることはありません。
差押えにより生活ができなくなれば、借金をすることになり、場合によっては破産という話にもなりかねません。

コツコツためてきた預貯金が突然消える!

差押えが行われるのは、給与だけではありません。預貯金も差押えの対象です(民事執行法第22条1項1号、第143条等)。
つまり、あなたが支払いたくないと思っても、あなたの預貯金から勝手に慰謝料を支払われてしまう可能性があるのです。
ご自身やご家族の旅行などのために、お給料のなかからこれまでコツコツ貯めていたお金が勝手に慰謝料に使われてしまうと、非常に悔しい気持ちになることは想像できると思います。

家、車が使えなくなる!

あなたが家を持っている場合、大切な家を勝手に売られてしまい、そのお金で慰謝料が支払われてしまいます(民事執行法第22条1項1号、民事執行法第43条1項等)。
あなたが車を持っている場合にも、車を勝手に売られてしまい、そのお金で慰謝料が支払われてしまいます(民事執行法第22条1項1号、民事執行法第122条1項、等)。
あなたのマイホームやお気に入りの車が競売で安く買い叩かれたうえ、慰謝料に充てられてしまうことはできることなら避けたいのではないでしょうか。

遅延損害金が増え続ける!

慰謝料の支払いが遅れれば、遅れた日数分の遅延損害金といういわば利息のようなものが増えていきます(民法第419条1項)。
相手の請求後にすぐ対応すれば、遅延損害金を支払わずに済む可能性が高いです。浮気・不倫の慰謝料請求で困ったら、なるべく早く弁護士に相談しましょう。

浮気・不倫の慰謝料請求を受けたら弁護士に依頼するのがおすすめ

浮気・不倫の慰謝料の請求を放置したりした場合、何が起きるかはご理解いただけたと思います。慰謝料の問題への対応については、慎重に考える必要があります。
ただ、「考えたいから待ってくれ」と説明しても、相手は引き延ばされていると感じてしまうことがありますので、1週間だけといったように期限を設けて待ってほしい旨を伝えることも大事です。
ただ、慰謝料についての対応は専門的な知識を要するものですので、「何を認めてよいのか」、「慰謝料の適正金額はいくらなのか」といった法律知識に絶対の自信があるという場合でない限り、弁護士への相談をおすすめします。
知識がなかったために「損をしてしまった」、「話がこじれてしまった」というケースもよくあります。

このコラムのまとめ

浮気・不倫の慰謝料を請求されたとき、弁護士が頭に思い浮かんでも、頼んだほうがよいのか判断がつかない方も多いでしょう。
アディーレ法律事務所では、浮気・不倫の慰謝料減額のご相談は何度でも無料、損はさせない保証があるので弁護士費用を支払ったために、あなたのご負担が多くなることも、原則としてありません(※損はさせない保証には、適用条件があります)。
お一人で迷ったり悩んだりされている方、まずはお気軽にご相談ください。

執筆者情報

弁護士

羽藤 裕太

はとう ゆうた

資格
弁護士
所属
東京弁護士会
出身大学
専修大学法学部、中央大学大学院法務研究科

アディーレ法律事務所は、慰謝料問題に精通した専属チームがあり、一人のお客さまをチーム全員で担当しているため、スムーズかつ最適なご対応ができます。また、全国に65拠点以上を構え、最寄りの支店へのご来所、もしくはお電話にてご相談いただけます。お電話は朝9時から夜10時まで、事務所は土日祝日も含めて営業しておりますので、お客さまのご都合に合わせた相談が可能です。今後も、お客さまの味方であり続けます。あなたの町のアディーレに、何でも相談してみてください。

※2023年7月時点。拠点数は、弁護士法人AdIre法律事務所と弁護士法人アディーレ法律事務所の合計です。

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